証券コード:8985
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サステナビリティ・マネジメント

本投資法人が考えるサステナビリティ

ジャパン・ホテル・リート投資法人

執行役員 増田 要

ジャパン・ホテル・リート・
アドバイザーズ株式会社

代表取締役社長 青木 陽幸

ジャパン・ホテル・リート投資法人(以下「本投資法人」といいます。)及びジャパン・ホテル・リート・アドバイザーズ株式会社(以下「本資産運用会社」といいます。)は、社会や環境との共生・共存を可能にする健全な経営が中長期的な投資主価値の向上に資すると考え、環境・社会・ガバナンス(ESG:Environment、Social、Governance)への配慮を通じたサステナビリティの向上に取り組んでいます。
本投資法人及び本資産運用会社は、2017年12月に「サステナビリティに関する方針」を策定し、環境負荷の軽減、ステークホルダーの皆様への配慮など、ESGに関わる一連の活動を進めてまいりました。
2021年12月にはESGへの取組みをより一層充実させるため、マテリアリティを特定し、それぞれの課題に向けた施策を推進しています。また、その取組みを適切に開示し、ステークホルダーの皆様との信頼関係を構築することが、本投資法人の中長期的成長につながるものと考えています。

サステナビリティに関する方針

●ポートフォリオの環境パフォーマンスの把握と向上

保有ホテルにて、エネルギー消費量等の環境パフォーマンスの把握を進め、ホテル賃借人やホテル運営者と目標を共有し、管理・運営の効率化や設備改修等により、環境パフォーマンスの継続的な改善を図るとともに、第三者機関による評価の取得を検討します。
投資判断、運用モニタリングにおいて投資先不動産の環境リスクを考慮します。

●快適で健康的、安心・安全なホテルの推進

ホテルの安全衛生やバリアフリー等に配慮するとともに、自然災害等に対するレジリエンスを高める取組みを推進します。
投資判断、運用モニタリングにおいて投資先ホテルの安全衛生や健康・福祉の観点を考慮します。

●バリューチェーンにおけるESGの推進

投資先ホテルに対し、持続可能性に配慮した取組みへの理解と協力を求めるとともに、物品・サービス等について環境・社会に配慮した調達を推進します。

●地域コミュニティへの配慮と貢献

ホテル賃借人やホテル運営者と協力し、ホテル周辺の地域住民や自治体とのコミュニケーション・協働を通じて、地域コミュニティの持続的な発展に貢献します。

●役職員への取組み

ワークライフバランスを考慮した多様な働き方が可能な職場環境を構築し、また、能力・スキルの向上やサステナビリティに関わる啓発を図るため、専門的な教育・研修機会を継続的に提供します。

●企業市民としてのコンプライアンス

法令・諸規則にとどまらず広く社会規範を遵守し、倫理的で誠実な事業活動を推進するとともに、会社運営においては基本的人権を尊重し、コンプライアンス体制の整備によりガバナンスリスクの低減を図ります。

●透明性の向上とステークホルダー・エンゲージメント

財務情報にとどまらずESGに関する情報についても適時・適切な開示に努めるとともに、双方向のコミュニケーションを通し、ステークホルダーからの声・意見を各種取組みの改善に生かします。

本資産運用会社は、「サステナビリティに関する方針」に基づく取組みを継続的かつ組織的に遂行するために、「ESG推進会議」を設置し以下の体制を整備しています。
「ESG推進会議」は、最高責任者を代表取締役社長、執行責任者を取締役財務企画本部長とし、マネジメントメンバー、ESGの推進に関与する各部署から選出された役職員により構成されています。

体制図

ESG推進会議
本資産運用会社の
決裁権限に基づき
決定・実行

報告

本投資法人
役員会
内容
  • 具体的な目標設定、施策の検討
  • 進捗状況の把握
  • サステナビリティ研修の開催
頻度
  • 原則として四半期に一度
メンバー
  • 最高責任者:代表取締役社長
  • 執行責任者:取締役財務企画本部長
  • マネジメントメンバー
  • ESGチーム会議メンバー
ESGチーム会議

共有

全役職員
内容
  • 目標の立案、施策の検討
  • 実施状況の確認
頻度
  • 随時
メンバー
  • 執行責任者:取締役財務企画本部長
  • コンプライアンス室
  • 人事総務部
  • 企画部
  • 公募リート部
  • 財務部
  • 経理部

年間スケジュール

1月~3月 4月~6月 7月~9月 10月~12月
施策
実 施
ESG推進会議 進捗確認 進捗確認 進捗確認 実施評価
翌期目標設定

開催回数

2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
ESG推進会議 2回 4回 4回 2回
役職員への研修 1回 3回 3回 1回

第三者機関によるESG評価

GRESBリアルエステイト評価の取得

「GRESB」は不動産会社・ファンドの環境・社会・ガバナンス(ESG)配慮を測る年次のベンチマークで、責任投資原則(PRI)を主導した欧州の主要年金基金グループを中心に2009年に創設されました。GRESBリアルエステイト評価は、個々の不動産を対象としたものではなく、不動産会社・REIT・不動産ファンドを対象としてサステナビリティへの取組みを評価することが特徴です。
本投資法人は、2018年に実施されたGRESBリアルエステイト評価から参加し、「Green Star」を6年連続で取得しています。

さらに、アジア・ホテルセクターにおいて、最上位の成績を取得した参加者として、2020年より4年連続で「セクターリーダー」に選出されました。

SMBC環境配慮評価の取得

「SMBC環境配慮評価融資」は株式会社三井住友銀行と株式会社日本総合研究所が作成した独自の環境配慮評価基準に基づき、企業の環境配慮状況を評価し、株式会社三井住友銀行が評価の結果に応じた融資条件の設定を行うものです。
本投資法人は、本評価で資産運用において良好な環境配慮を実施している「A」の評価を取得しました。

本評価にあたっては、以下の点が高く評価されています。

これまでの歩み

2017年
  • 12月 「サステナビリティに関する方針」を策定
2018年
  • ホテル日航アリビラ
  • メルキュール沖縄那覇
  • 2月 ホテル日航アリビラ及びメルキュール沖縄那覇の2物件において、J-REIT保有のホテル物件として初めて(注1)、BELS(注2)評価を取得
  • 3月 SMBC環境配慮評価融資(注3)において、良好な
    環境配慮を実施している「A」の評価を取得
  • 9月 GRESBリアルエステイト評価へ初参加
    GRESBレーティング「4-star」を取得
2019年
  • オリエンタルホテル福岡
    博多ステーション
  • オキナワ マリオット
    リゾート&スパ(注4)
  • 7月 (愛称)ホテルグリーンボンドを発行し、その資金を活用し、右記のホテルにおいて、省エネ工事を実施
  • 9月 GRESBレーティング「3-star」を取得
2020年
  • ヒルトン東京お台場
  • 4月 ヒルトン東京お台場において、既存ホテルとしては初めてとなる「CASBEE(注5)建築評価認証」(B+ランク(良い))を取得
  • 11月 GRESBレーティング「4-star」を取得
    アジア・ホテルセクターにおける「セクターリーダー」に選出
2021年
  • オリエンタルホテル福岡
    博多ステーション
  • 6月 グリーンボンドの発行により調達した資金を活用し、省エネ工事を実施した結果、オリエンタルホテル福岡 博多ステーションにおいて、「CASBEE建築評価認証」(B+ランク(良い))を取得
  • 10月 GRESBレーティング「4-star」を取得
    アジア・ホテルセクターにおける「セクターリーダー」に選出
  • 11月 本資産運用会社がTCFD(注6)提言への賛同を表明
  • 12月 本投資法人のマテリアリティ(重要課題)を特定
2022年
  • 8月 TCFDが推奨する4つの開示テーマに対する取組みを開示
  • 10月 GRESBレーティング「4-star」を取得
    アジア・ホテルセクターにおける「セクターリーダー」に選出
2023年
  • 2月 GHG削減目標を策定(注7)
    (2050年までに2017年度比(注8)で30%削減)
  • 3月 ESGレポート発刊(注9)
  • 10月 GRESBレーティング「4-star」を取得
    アジア・ホテルセクターにおける「セクターリーダー」に選出
2024年
  • 雨庵 金沢
  • 1月 グリーンファイナンス・フレームワークを策定
    <総合評価:Green 1 (F)>を取得
  • 2月 雨庵 金沢においてBELS評価を取得
  • 3月 グリーンファイナンス・フレームワークに基づくグリーンローンの実行
(注1) 本資産運用会社による、公開情報に基づいた調査によります。
(注2) BELS(Building-Housing Energy-efficiency Labeling System)とは、国土交通省が定める建築物省エネルギー性能評価表示制度です。
(注3) SMBC環境配慮評価融資とは、融資の実行、条件の設定にあたって株式会社三井住友銀行と株式会社日本総合研究所が作成した独自の環境配慮評価基準に基づき企業の環境配慮状況を評価するものです。
(注4) 物件名は、実施年月時点のものです。
(注5) CASBEE(Comprehensive Assessment System for Built Environment Efficiency/「建築環境総合性能評価システム」)は、建築物の環境性能を評価し格付けするもので、省エネルギーや環境負荷の少ない資機材の使用といった環境配慮はもとより、室内の快適性や景観への配慮なども含めた建物の品質を総合的に評価するシステムです。
(注6) TCFDとは、Task Force on Climate-related Financial Disclosures(気候関連財務情報開示タスクフォース)の略称です。
(注7) 本投資法人が保有する物件はホテル賃借人等が管理しており、GHG排出量はスコープ3のカテゴリー13「リース資産(下流)」に該当します。
(注8) 基準となる2017年度(2017年4月~2018年3月)のGHG排出量(原単位)は0.135(t-CO2/㎡)です。
(注9) 2023年3月に本投資法人として初のESGレポートを発刊しました。ESGレポートは毎年3月に発刊する予定です。